【基礎から学ぶロードセル】 ロードセルの選び方 ~容量と出力と推奨印加電圧の関係

電気電子
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基本的に”イメージ”を意識した内容となっておりますので、基礎知識の無い方への入門向きです。
じっくり学んでいきましょう!

今回は、「ロードセルの選び方」についての説明です。

ロードセルの選び方

当たり前ですが、ロードセルで荷重(力の大きさ)を測れる範囲は製品ごとに異なります。
どの程度まで力の大きさを測れるのかは、定格容量という形でデータシートに記載されています。

例えば、定格容量が5Nとなっていたらそのロードセルは最大で5Nまでしか測れません。
では、定格容量が5Nのロードセルなら5N以下の荷重を測れるのかというとそういうわけでもありません。

ロードセルに限った話ではないですが、何をするにもマージン(余裕)を設けるのが基本です
衝撃が加わった際に値がぶれて容量値をオーバーしたり、そもそも容量ギリギリでの使用は製品の寿命を縮める要因となるからなど、マージンを設ける理由は様々です。
ロードセルの場合、衝撃や使用するロードセルの個数などを考慮して容量を決めていく必要があります
詳しい係数とかもあるので、もっと専門的な話は別のサイトを探してみてください。

容量値ギリギリでの使用に問題があるというなら容量がより大きいロードセルを選べば良いだけに感じるかもしれませんが、分解能の問題でそういうわけにもいきません。
分解能とは、どのくらい敏感に測定をできるかという指標だと思ってくれれば良いです。
1mm単位で計測できるスケールと0.1mm単位で計測できるスケールでは、後者の方がより正確な値を計測できますよね?
なので、0.1mm単位で計測できるスケールの方が分解能が高い・良いということになります。
ロードセルにも分解能があり、基本的に容量が大きいほど分解能は低くなってしまいます
同容量でも分解能(+お値段)の高いラインナップもあるはずなので、容量と分解能を意識してロードセルの選定をしましょう。

定格容量と定格出力と推奨印加電圧の関係

定格容量の説明はしたので、次は定格出力印加電圧の説明に移ります。
ロードセルの定格出力の単位は、2mV/Vのような表記になっています。
表記の仕方から考えると1V当たり2mVが出力されるようですが、一体どういうことでしょうか?

答えは、“ロードセルに1Vを印加すると2mVが出力される”です。
このことを出力感度と呼びます。

では、ロードセルに印加できる電圧は何Vなのかというと、それが推奨印加電圧に当たります。
推奨されている印加電圧なので、その範囲内での使用なら問題無く使えます。

今、定格容量10N、定格出力2mV/V、推奨印加電圧1~5Vのロードセルがあったとします
このロードセルの印加電圧・加える荷重を変化させると出力も変化します。
例を挙げると、以下のように変化します。

①ロードセルに印加する電圧を1Vにした場合、荷重が10Nの時は2mV×1×10N/10Nで2mVが出力される。

②ロードセルに印加する電圧を1Vにした場合、荷重が5Nの時は2mV×1×5N/10Nで1mVが出力される。

③ロードセルに印加する電圧を5Vにした場合、荷重が10Nの時は2mV×5×10N/10Nで10mVが出力される。



つまり、③の定格容量及び推奨印加電圧が最大の時が出力の最大(ここでは10mV)となります
定格容量と定格出力と推奨印加電圧には以上のような関係があります。

まとめると、印加電圧1V当たりの定格容量・出力電圧が決まっているということですね。

ロードセルの印加電圧の注意点

ロードセルには推奨印加電圧があるので、その範囲内で電圧を印加する分には問題ありません。
ですが、ここで1つ注意しておくべき点があります。
それは、測定器側からロードセルの推奨印加電圧を満たすだけの電圧を供給できるのかという点です。

ロードセルには推奨印加電圧があるので電圧を印加することは当たり前のようになっていますが、この電圧は電源から直接引っ張ってくるのではなく測定器から供給しています
では、ロードセルを10Vの印加電圧で使用したいとして、測定器も10V出力に対応しているから問題無く使用できるのかというとそうとは限りません。
気にするべきは測定器の消費電流とロードセルの入力抵抗です。

例えば、測定器は10V出力可能で消費電流の許容上限が50mA、ロードセルの推奨印加電圧は1~10Vで入力抵抗は350Ωだったとします。
このロードセルを10Vの印加電圧で使用したい場合について考えると、ロードセルで消費される電流はオームの法則より印加電圧10V/入力抵抗350Ω≒28mAになります。
測定器は10Vの印加が可能で消費電流の許容上限が50mAなので、この場合は問題なく動かせます。
(測定器の消費電流の許容上限50mA>ロードセルの消費電流28mA)

では、このロードセルを2台並列接続して使用する場合はどうでしょうか?
この場合、消費電流はロードセル2台分である約56mAとなるので測定器の消費電流の許容上限を超えてしまいます。
つまり、この測定器は使用不可になります。
(測定器の消費電流の許容上限50mA<ロードセルの消費電流56mA)

以上の観点を持つことを忘れないようにしましょう。

仮に消費電流が大きくなってしまった場合は、使用するロードセルを容量の大きいものに変更するか、印加電圧を下げましょう。

以上、ロードセルの選び方についての説明でした。


【基礎から学ぶロードセル】

◎ひずみゲージとは?
◎ロードセルとは? ~ひずみゲージ型ロードセルの原理
◎ロードセルの種類と分類
◎ロードセルの選び方 ~容量と出力と推奨印加電圧の関係
◎ロードセルの配線と注意点

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