【基礎から学ぶ静電力】 充電されたコンデンサに複数のコンデンサを繋いだ時の挙動

電気電子
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基本的に”イメージ”を意識した内容となっておりますので、基礎知識の無い方への入門向きです。
じっくり学んでいきましょう!

今回は、「充電されたコンデンサに複数のコンデンサを繋いだ時の挙動」についての説明です。

ポイント

回路内の電荷は保存される。

充電されたコンデンサに複数のコンデンサを繋いだ時の挙動

充電されたコンデンサ同士を繋いだ時の挙動については以下の記事にまとめました。

今回は、充電されたコンデンサに複数のコンデンサを繋いだ時の挙動について考えていきます。

図1左のようにコンデンサが3つ繋がっていて、Q1=60[μC]、Q2=Q3=0[μC]だったとします。
ここで、図1右のようにスイッチをONにして回路を繋いだ時のQ1‘、Q2‘、Q3‘、V1、V2、V3を求めてみます

図1

まず、以下の式が成り立っています。

Q1‘=C1V1
Q2‘=C2V2
Q3‘=C3V3

図1からVab=V1=V2+V3であることがわかるので、上の式を代入すると以下のようになります。

Q1‘/C1=Q2‘/C2+Q3‘/C3

Q1‘/12=Q2‘/2+Q3‘/4

Q1‘=6Q2‘+3Q3‘…①

コンデンサの電荷は厳密には図2のように蓄えられています。

図2

回路内の電荷は保存されるので、スイッチを閉じる前後で電荷がどう変化したかを式で表します。

《Q1とQ2
+Q1=+Q1‘+Q2
60[μC]=Q1‘+Q2‘…②

《Q2とQ3
0=-Q2‘+Q3
Q2‘=Q3‘…③

①~③式の連立方程式を解きます。
順序はどうでもいいので、一例を書いていきますね。

①を②に代入する。
60[μC]=6Q2‘+3Q3‘+Q2‘=7Q2‘+3Q3‘…④

③を④に代入する。
60[μC]=7Q3‘+3Q3‘=10Q3
Q3‘=6[μC]

③より、Q2‘=Q3‘=6[μC]

①にこれを代入して、Q1‘=54[μC]

はい、これでQ1‘、Q2‘、Q3‘を求めることができました。

後は、最初の電荷・静電容量・電圧の関係式に各々を代入すれば各コンデンサにかかる電圧V1、V2、V3も求まります。

Q1‘=C1V1
Q2‘=C2V2
Q3‘=C3V3

V1=4.5[V]
V2=3.0[V]
V3=1.5[V]

回路内の電荷は保存される。
意識すべき点はこれだけです。

以上、「充電されたコンデンサに複数のコンデンサを繋いだ時の挙動」についての説明でした。


【基礎から学ぶ静電力】

◎電荷と静電気 ~静電気の発生原理
◎コンデンサ ~構造と動作原理
◎電荷と電流の関係
◎静電気に関するクーロンの法則

◎電界と電束と電気力線の関係
◎電界と電位の関係
◎平行板コンデンサの静電容量

◎平行板コンデンサに導体を挟んだ場合の静電容量
◎コンデンサの合成静電容量
◎コンデンサに流れる電流 ~そもそもコンデンサに電流は流れる?

◎コンデンサ回路の電圧と電流の時間的変化
◎コンデンサの静電エネルギー
◎コンデンサの特性 ~tanδや周波数特性について
◎セラミックコンデンサとは? ~特徴と構造について
◎電解コンデンサとは? ~特徴と構造について
◎リプル電流とは? ~ノイズ吸収用のコンデンサに流れる電流
◎電気二重層コンデンサとは? ~特徴と構造について
◎充電されたコンデンサ同士を繋いだ時の挙動
◎充電されたコンデンサに複数のコンデンサを繋いだ時の挙動
◎R-C回路のコンデンサ端子電圧の時間的変化

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