【基礎から学ぶ静電力】 電界と電位の関係

電気電子
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基本的に”イメージ”を意識した内容となっておりますので、基礎知識の無い方への入門向きです。
じっくり学んでいきましょう!

今回は、「電界と電位の関係」についての説明です。

電位

電界中で+1[C]の単位正電荷が持つ位置エネルギーのこと。

電界と電位の関係

平行導体板間の電界の強さE[V/m]は、導体板間の電位差V[V]を導体板距離d[m]で割った値に等しい。E=V/d

電位

電界中で+1[C]の単位正電荷に働く力の大きさ電界の強さでした。
これに対し、電界中で+1[C]の単位正電荷が持つ位置エネルギー電位です。
電位は量記号V、単位は[V]もしくは[J/Cジュール毎クーロン]です。

上述の通り、電界中に単位正電荷が存在すると静電力が働くので、力の方向に単位正電荷が移動しようとします。
電界中に存在する単位正電荷がその場に静止する為に、位置エネルギーである電位を持っているという認識です。

q1[C]の電荷が媒質中に存在している場合について考えます。

図1

この電荷からr[m]だけ離れた点の電位V[V]を式で表すと以下のようになります。

※ ここで言う電位Vとは、厳密には無限遠(静電力の働いていない場所)から単位正電荷を運ぶエネルギーを指しています。

電位は、ベクトル量(大きさ+方向)ではなくスカラー量(大きさのみ)です
例を用いて説明します。

図2

図2のように真空中(誘電率ε0)に2つの電荷q[C]があります。
この2つの電荷から距離r[m]の位置である点aの電位を求めます。
片方の電荷による点aの電位は以下のようになります。

電位はスカラー量なので、点aの総電位Va[V]は単純に各電荷による電位の和になります。

次に、2点間の電位差(電圧)について考えてみます。
電荷からr1[m]離れた点の電位V1[V]とr2[m]離れた点の電位V2[V]があります。

図3

電位は距離に反比例している為、電荷に近い程電位が大きくなります。
つまり、V1>V2になっています。
その為、2点間の電位差V12[V]は以下のようになります。

ここで言う電位差V12[V]は、r2[m]離れた点からr1[m]離れた点まで移動する為のエネルギーになります。

等電位面

電位の等しい箇所を繋いだ時にできる面を等電位面と呼びます

等電位面は以下のような性質を持っています。

  1. 等電位面と電束は直交する。
  2. 電位の異なる等電位面同士は交わることはない。
  3. 等電位面同士の間隔が狭い程電界が強い。
  4. 等電位面上ではエネルギーが一定なので電荷を動かす為の仕事は0となる。
  5. 導体の表面は等電位面となる。
図4

平行導体板間の電界と電位の関係

図5のように導体板が平行に2枚並んでいて、導体板に電源が繋いであります。

図5

平行導体板間の電界の強さをE[V/m]、導体板間の電位差をV[V]、導体板距離をd[m]とした時、+1[C]の単位正電荷を電界から受ける力に逆らって移動させる(bからaの方向)のに要する仕事はV[V]です。

単位正電荷に働く力の大きさは電界の強さに等しい為、aからbの向きにはE[N]の静電力が発生しています。
力×距離=仕事なので、単位正電荷が静電力E[N]で距離d[m]だけ移動した時の仕事はE×dになります。
つまり、単位正電荷をaからbまで移動させるのに必要な仕事がEdなので、逆にbからaまで移動させるのに必要な仕事もEdと言える為、Ed=Vが成り立ちます。
よって、電界の強さは単位である[V/m]からもわかる通り、以下のように表せます。

以上、電界と電位の関係についての説明でした。


【基礎から学ぶ静電力】

◎電荷と静電気 ~静電気の発生原理
◎コンデンサ ~構造と動作原理
◎電荷と電流の関係
◎静電気に関するクーロンの法則

◎電界と電束と電気力線の関係
◎電界と電位の関係
◎コンデンサの静電容量
◎コンデンサの合成静電容量
◎コンデンサに流れる電流
◎コンデンサの静電エネルギー

◎充電されたコンデンサ同士を繋いだ時の挙動

◎R-C回路のコンデンサ端子電圧の時間的変化

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